下記の記事は本シリーズの案内板です。シリーズにおける趣旨や各記事の位置づけを把握できるため、初見の場合はぜひご一読ください。

損な役回りは能力が招いている|自由を奪ういい人の呪縛を解く方法

格差の構造

損な役回り、なぜか毎回この立ち位置になるという経験をしたことはありませんか?

自分の役回りに納得していればいいですが、そうでない場合は「どうして毎回こうなるのか」そう考えてしまうこともあるでしょう。

仕事を引き受けて、周りを助けてあげられることは素晴らしい能力ですし、あなたの優しさそのものです。

でも、周りに誰もいなくて自分だけが残業しているときに感じる「猛烈な虚しさ」の正体を考えたことはありますか?

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損な役回りになる人によくある悩みの例

※以下は、よく見られる相談内容を再構成した一例です

ありがちな悩みの例(どこに行ってもいつの間にか損な役割を引き受けてしまう)

いつも損な役割を引き受けてしまうことに悩んでいます。職場でも友人グループでも、気づくといつも誰もやりたがらない細かな調整や責任の重い役目を引き受けてしまいます。

「安心して任せられる」「いつも助かるよ」という言葉は、良い評価として受け取っていますが、それと引き換えに増えていく残業や削られていく自分の時間に、どこかモヤモヤと割り切れない思いが募ります。

断ろうと思えば、断る理由も言葉も頭には浮かびますが、いざその場面になると「自分がやれば丸く収まる」「ここで断って空気を壊したくない」という思いが出てきて、結局引き受けてしまいます。

周りの人たちが、定時で軽やかに帰宅したり、面倒なことを器用に避けて笑い合ったりしている姿を横目で見るたび「なぜまたこうなるのか・・・」とか「なぜ自分ばかりが」いう気になってげんなりしてきます。
がんばり損のような役回りから抜け出せません。

一般的な対処法としては

  • 職場を変える
  • 断れるようになる
  • 境界線を引く
  • いつものポジションから抜け出す

といったことが挙げられます。
他人がどう思うかは自分がコントロールできないから自分が変わりましょう・・・といったアドバイスもありがちです。

しかしながら、すでに場所を変えたり、断ろうと意識してみたりした結果、あまり手応えがなかったのではないでしょうか。

今までそれが自然だと思ってやってきたことを努力や意思の力で簡単に変えられたら、今頃この記事は読んでいないはずです。

頑張って変えようとしても、自分の性格や役回りを変えられないのには理由があります。

損な役回りという椅子を無意識に選ぶ理由・心理構造

損な役回り、いつも特定の立場に固定されてしまう状況には共通点が見られます。

まず周りの人にとっての「頼みやすさ」と、自分が抱えている「断りづらい」という心理のギャップです。

周囲から見ると

  • そつなくこなす
  • 人当たりがいい
  • 責任感がある
  • 安心して仕事を任せられる存在

になっています。

一方で本人は、

  • 頼まれた以上はきちんとやらなければ
  • 断って関係が悪くなるのは避けたい
  • できるのにやらないのは気が引ける

という心理的な負担を感じていたり、無意識に独自の約束事を守ろうとしていたりします。

断りたいという思いとは裏腹に、周囲は頼みやすさと安心感を持っているので、仕事や役割が自然と集中しやすい傾向が出てきます。

最初に頼まれたのは偶然だったはずです。
しかし、何度か繰り返されるうちに、自分も周りにいる人も「その役割がその人にとって自然なポジション」として認識されて、いつの間にか固定されてしまうのです。

簡単に言えば、自分と周りの人の習慣、状況に対する慣れで何となくそうなりやすい状況ができます。

この状況のありがちな対処法としては、人の仕事を引き受けてしまう自分の習慣・性格がその状況を招いているから、変わらなくてはならないという考え方が挙げられます。
ですが、変えられるならすでに変わっているはずです。

ここでさらに、もうひとつ原因を踏み込んで分析すると、良い人がやめられない自分がその役回りを無意識に選んでいるという構造の存在です。

良い人・損な役回りをやめられない本能的恐怖とは

良い人がやめられないのは、嫌われることへの恐れです。

では嫌われるのを恐れる自分を変えればいい、という性格改善の話になるかもしれません。
ですが、そのありきたりなアドバイスで変われているなら、この記事は読んでないと思います。

嫌われることを恐れるのは、人間にとって本能的に普通の感情です。
人は群れを束ねる社会を築いて生きてきました。
そのため、社会から弾かれる行動を取るのに本能的な恐怖を覚えます。

良い人でいるのは、実は人間社会での生存戦略としては正しいです。

正しいからこそ、自分のことを「和を乱さない優しい人」だと思いたいはずです。
ですが、これを厳しい言い方をすれば、周りの人間を「あなたが良い人でいられるように甘やかす人」「あなたから時間と労力を奪うだけの無能」に育て下げているということでもあります。中途半端な優しさが人間関係の腐敗を招いている自覚はありますか?

そして、良い人でいる限り、場所や相手を変えたとしても損な役回りから抜け出すのは難しいです。

人に優しさを発揮できることは良いことですが、やりすぎると損な役回りの呪縛をつくる原因になります。
ですが、人の本能的な構造から、優しさを捨てることにどうしても抵抗感を覚えることもあるでしょう。
優しさは捨てなくとも、脳の認知構造をシステム的に理解して損を被らない程度に使いこなすことが重要です。

あなたが今日から急に冷徹な人間になる必要はありません。というか、それは不可能です。
必要なのは、優しさを捨てる根性論ではなく、人間関係を動かしている「物理法則」そのものを理解することです。

私が認知構造と呼んでいるこの仕組みを知らないまま、いくら職を変え、振る舞いを変えても、あなたはまた同じ「損が集まる椅子」を探し当ててしまうでしょう。
永久に続くこのループから、今日で降りたいと願う人だけ、読み進めてください。

他にも損する役回り、報われないといった類似テーマの記事があります。

角度を変えながら損をする立場という話を何度化していますが、見方を変えれば自分で作り出していることもあります。

「振り回されっぱなし」の毎日に、終止符を打つために

人は周りの影響から逃れられないため、周りにいる人と似たような人生を送ることになります。
それでもあなたは納得できる人生だと断言できますか?

私はこれまでに人間の行動原理や脳の仕組みの記事を書き続けてきました。
それら記事は全て、『永遠の人生の夏休みの実現』というゴールに繋がっています。
以下は関連記事全体を地図としてまとめたロードマップ記事です。

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