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保全記録整理日時:2026/07/06
保全番号: EVENT-006
保全状態: 観察保全
本稿はEVENT-006「『類友の発生源』縁起事象について」を保全対象とし、その情報をまとめたものである。
EVENT-006「類友の発生源」の保全事由と詳細
外的特徴:
容姿・年齢など身体的特徴に規則性は見られませんが、必ず人型に変異して出現します。
発生前は視認できず、対象の類友に変異したときに人型の事象として視認できるようになります。
注意点として、EVENT-006は変異前の視認不可状態のみを指します。
EVENT-006が変異した後に生じる人型のものは、固有の人生を持つ人間個体として社会的に認知されているため、怪異と同じ対処をすることが禁じられています。
保全事由:
EVENT-006は個体差があり、常に人間に対して有益または有害な影響を与えます。
人間は人生の要所で人間関係が大きく変わることがありますが、似たような人間関係を繰り返しやすいという現象に遭遇することがあります。
一般的には「類は友を呼ぶ」という言葉で説明されています。一部の人間にとって再現性が高い現象であるため、当委員会は類友という事象をEVENT-006として怪異認定するに至りました。
EVENT-006自体に危険性はありませんが、当該事象で生じた人間との関係性が悪化した場合は、何らかの事件や事故などの有害事象に分岐する可能性があります。
EVENT-006を調査することで、出現の傾向や規則性が明らかになることを期待し、当該事象の観察調査が行われています。
詳細:
EVENT-006の主な発生条件は、入学・卒業・就職・引っ越し・転職・結婚・離婚など人間関係が変化するタイミングです。
物理的空間のどこかから生じ、誰かの類友に変異して人間関係に居座り続けます。しかし冒頭で記述した通り、変異後に生じた人物はEVENT-006ではありません。人物を通してEVENT-006の存在を想起できます。
当該事象は、人間が社会的動物である点と深く関係しているため、完全に回避したり消滅させたりすることは不可能です。
また、EVENT-006によって関係ができた人間を■■することも、人間社会において非常に問題があります。
また、EVENT-006は、社会的動物とも呼ばれる人間のみが認識できる事象と考えられています。
人間関係が以前と似ていると認識するには、過去の出来事と現在の出来事との共通点を推理する知性、めぐり合わせや縁起といったものを認識するメタ的思考力を要すると考えられているためです。
動物がEVENT-006を認識できるのかは分かりませんが、もし分からないとしたら人間が持つ高度な知性が怪異の認識を可能にしてしまったのかもしれません。
補足[EVENT-006-1]類友の出現傾向の調整方法:
簡潔に記述すると、性格が変わるという意味で「人が変わる」ことで出現傾向が変わる可能性が高いです。
極端な話、現在と真逆の行動を取り、真逆の価値観を演じることで当該事象から生じる人物の出現傾向が変化します。
調査報告書
人間関係形成の規則性からEVENT-006の振る舞いを観察する調査を実施。
調査詳細:
4人の精神保護官(S氏、Y氏、F氏、K氏)協力のもと、異なる時期に一定の期間、同じアルバイト先に正反対の性格の人物として潜入して仕事をこなした。
担当精神保護官は俳優経歴がある者を中心に呼びかけた。
各保護官は以下のように2タイプの性格を担当して職場で一貫して演じた。
・Aタイプ(陽気でカラッとしていて、やや大雑把な性格):S氏、K氏
・Bタイプ(物静かで実直な性格):Y氏、F氏
調査結果:
どの精神保護官も問題を起こさずに職場になじんでおり、極端に悪い関係になった人はいなかった。
人間関係の傾向としては、似たような性格の人間同士の接触頻度が高くなりやすいという結果になった。
Aタイプに対して特に積極的に接触するような行動を取った従業員は、Bタイプに対しては必要なときや雑談程度にほどほどに接触していた。たまに話のきっかけとしてBタイプの保護官を茶化すなどの発言も見られた。
Bタイプの場合も同様で、保護官の印象では、演じた性格と似てあまり口数が多くない従業員の接触回数が多いように感じられたと報告がある。Bタイプに対して特に積極的に接触していた従業員は、Aタイプの性格の人間に対しては避けるまではいかなくとも、それほど積極的向かう様子は見られなかった。
ただし、趣味の一致や出身地が同じといった目立った共通点がある従業員同士は、性格の違いがあっても接触頻度が有意に多いケースが見られた。
調査結果:
行動や価値判断の変更を通じて、自己認識の構造を変えることでEVENT-006の出現から変異後の傾向に影響を与えられるのではないかという手がかりを得ることができた。
自己認識の構造変容の祖として古代で探求されてきた錬金術があるが、現代では重要な部分が忘れ去られて心理学の枠組みに収まっている。
[EVENT-006-1a]担当精神保護官による備考:
同一人物で試さなくては不完全な調査ではないかと思うかもしれない。良い検証方法があればいいんだが。
しかし、病気や事故の影響で性格が変わるケース、自分で性格を改めることも普通によくあることだし、そんなに難しく考えなくていいんじゃないかな。(S氏による記載)
[EVENT-006-ex]
哲学的・科学的な観点での議論についての記録はこちらから閲覧できます。



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