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保全記録整理日時:2026/07/03
保全番号: EVENT-005
保全状態: 観察保全
EVENT-005「ムーンフェイス」の保全事由と詳細
外的特徴:
当該事象は、地球の自然衛星(月)を頭部とし、そこから下方に向けて延伸する、二本の腕を備えた漆黒の巨大な人型構造で構成されています。

見た通り、地球において夜間に見られる月そのものです。人間が「月」として観測しているあの天体に胴体と四肢がついています。
全身が黒く、輪郭は闇夜に紛れて不明瞭です。
また、地球から月までの平均距離(約38万4,400km)を考慮した場合、躯体部が視覚的にこのサイズで観測されることに矛盾があります。
当委員会の解析担当者は、「当該事象の躯体部は、物理的空間ではなく『観測者の認知空間』に直接投影されているのではないか」と結論づけています。
保全事由:
当該事象は非常に大人しく、人間を含む地球上の生命に対する直接的な攻撃性、敵意、その他有害性は確認されていません。
基本的には地上などで視認した人物の認知空間に「ただ直立している」状態を維持しています。
しかし、観測した場所やタイミングによっては、異なる体勢になることが記録されています。
詳細:
通常、ほとんど人は月を「直径約3,474kmの岩石質の天体」としてのみ客観的に知覚し、首から下の構造は認識できません。
望遠鏡、高感度センサー越しでも、首から下の黒い人型構造を視認できる確率は極めて低いです。
万が一、当該事象を観測した個体が発生して混乱が生じた場合、委員会保護官は対象の知覚システムに局所的な認知ノイズを混入させ、「大気光学現象(幻日、夜霧の錯覚)」として処理します。
また、当該事象は「物理的接触」が不可能なため、地上での物理的な接触、人類の宇宙探査機や衛星が衝突するリスクはありません。
補足[EVENT-005-1](非接触性の調査):
遠方からの観察では、EVENT-005がビルや家屋などの人工的な建物と接触した際に、物理的な衝突が発生する様子は見られませんでした。
物理的な対象と接触しても透過する性質があるようですが、EVENT-005が重なった部分は黒い霧がかかったように覆われました。
覆われた部分にいた人や生物は反応を示さないため、EVENT-005が認知空間に投影されていない人間やその他生物にとっては何も起きてないものと考えられます。
19■■/07/07 当該事象の躯体部に物質的な干渉を行う
実際に足元まで行って生活安全課調査官が手で接触すると、何ら抵抗を受けることなく躯体部を透過しました。透過した部分は黒いモヤで覆われました。
接触をやめるとモヤから手が引き抜かれ、特に身体的な異常は確認できませんでした。
手を突っ込んだ調査官によれば「湿度の高い霧の中に手を入れたようだった。何となく不安感が減って穏やかな気分になった気がする」とのことです。
さらに、懐中電灯でEVENT-005を照射すると、当該事象を構成する黒いモヤ(霧)の内部は不透明でよく分かりませんでした。
生活安全課・調査官のコメント:長年調査・観察が続いているが、基本的に害がないもんで生活安全課の新人研修に使われてるぜ
補足[EVENT-005-2]20■■/02/04(生態調査):
EVENT-005が観測者の認知空間において上空に出現したとき、直立でボーッとしているような状態で立っていることがほとんどです。
月が沈み日が昇る時間に変化はないため
(1)人が認識できない程度に少しずつ動いている
(2)注意や目を離した瞬間に実は動いている
(3)動いたことが分からない認知阻害作用がある
上記のどれかではないかと現在考えられています。
月が沈みかけている場合は寝転んでいるような、くつろいだ体勢になっていることもしばしばあります。
補足[EVENT-005-2]20■■/02/11(生態調査):
一般的に知られる月と同様に月相の変化があります。
月の満ち欠けの周期と同期し、当該事象の頭部は満ちたり欠けたりします。
新月の時は頭部がほぼ無くなったような姿となります。胴体や四肢は、空間の歪みや正体不明の微弱な発光によって輪郭がぼんやりと見えます。
満月のときは普段よりもやや視認性が上がります。
過去の接触調査時は、有益な気分の変化が報告されていますが、満月の時は調査官の不安感が強くなる、月の表面に目や顔が見える、視線を感じるという報告が増加します。
月相によって、人間に対する心理的な干渉作用が異なる可能性があります。
撮影者情報
Photo by Nikola Tomasic on unsplash
Photo by Javardh on unsplash




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